パーキンソン病は日本では、人口10万人あたり約100人の有病率であり、65歳以上では人口10万人あたり約200人と推定されています。
パーキンソン病は大脳基底核の線条体という部位でのドーパミンの不足が原因であることが判明しており、これに基づきL-dopaというドーパミンを補うような薬を使う治療が現在のパーキンソン病に対する標準治療となっています。しかしながらL-dopaの効果は一時的であり、L-dopaにより活性酸素の産生が増加し病気の進行を早めるという警告もなされています。
グルタチオンは脳にとって最も重要な抗酸化物質の一つであり、脳を様々な有害物質から守る役割を担っています。パーキンソン病患者の脳内において、この重要な物質であるグルタチオンが減少していることが分かっており、パーキンソン病の点滴療法で注目されているのが還元型グルタチオン点滴療法です。
1996年にパーキンソン病患者にグルタチオンを点滴投与したところ、運動機能の42%が改善、その効果は3ヶ月持続したと報告されています。米国ではPerlmutter Health Center(http://www.perlhealth.com/)が中心となってパーキンソン病にグルタチオン療法を行い、成果をあげています。日本国内でも、振戦、歩行障害、嚥下障害などに劇的に改善した事例があり、副作用もほとんど見られません。
パーキンソン病に対するグルタチオン点滴療法の場合、1回800mgから始めて徐々に増量、通常は 1400-1600mgを点滴で投与します。頻度は週に2~3回、約3ヶ月間行い、病状の改善が認められれば、その後は維持プログラムとして週に1~2回のペースで治療します。1回の点滴時間は約30分です。パーキンソン病の進行防止の場合は維持プログラムから開始することができます。有効率は40~60%で、劇的に効果があるケースからまったく無効である場合もあります。
料金
当院におけるグルタチオン点滴療法の料金は以下の通りとなります(価格はすべて税込となります)。
なお、初診時、相談料として3,000円を頂戴しております。
また、ビタミン製剤を添加することで効果の増強が認められる場合があるため、患者様とご相談の上、添加する場合がございます。
グルタチオン の量 |
価格(円/税込) | |
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グルタチオン のみ |
左記に ビタミン 類を添加 |
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800mg | 5,500 | 6,500 |
1200mg | 6,000 | 7,000 |
1600mg | 6,500 | 7,500 |
2000mg | 7,000 | 8,000 |
2400mg | 7,500 | 8,500 |
2800mg | 8,000 | 9,000 |
3200mg | 8,500 | 9,500 |
3600mg | 9,000 | 10,000 |